「女性・女系天皇」議論、なぜ“棚上げ”

【女性が天皇になることについて】
※4月4日・5日/有効回答1026人 JNN世論調査より

「賛成」61%
「反対」8%
「どちらとも言えない」30%

小川キャスター :
2005年には、女性天皇に関する提言も出されましたが、いま、女性・女系天皇に関する議論が棚上げされているのはなぜなのでしょうか。

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者
意見が分かれやすくて難しいというのに尽きると思います。
男系を維持しようという考えの方の中には、“初代天皇”とされる神武天皇から約2700年男系の血で続いてきたことこそが皇室を敬う根拠なんだという考えの方も多いです。そのため、“一方の数を増やしましょう”というトピックの方が共通認識として意見がまとまりやすいという性質はあると思います。

藤森キャスター:
時代とともに国民の意識や価値観が変化するなかで、穏やかな状況で話し合いをしないまま、事が切羽詰まってきて慌ただしく決めていくということが繰り返されてはならないと思います。

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
付け焼刃的にやるものではなく、きちんと制度を組んでいく必要があると思います。

トラウデン直美さん:
個人的には愛子さまに親しみを感じることも多く、「愛子さまに天皇になって欲しい」と考える声があがるのも理解できます。
過去には女性が天皇になった例もあると思います。これからの制度改正によって、愛子さまが天皇になることも議論されるのでしょうか?

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
そもそもいまの議論は、愛子さまを天皇にするかどうかではなく、悠仁さまへの皇位継承を前提に、その先の世代の安定的な皇位継承をどうしていくかが主なテーマです。

トラウデン直美さん:
皇室の在り方は、国民との関係のなかで平和・安心の象徴の姿だと思うので、それをどう守るかが1番大切な部分だと思います。

歴史や伝統と安定的な皇位継承、2つの価値観がぶつかるなかで、今後必要な議論はどのようなものでしょうか?

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
忘れてはいけないのが、皇族方も生身の人間だということです。

皇位継承をめぐる議論は制度論や抽象論になりがちですが、決まらない状況が続いた場合に、「この先の私の人生はどうなってしまうのだろう」と思う方もいると思います。お一人お一人がどのような影響を受けるのかを議員のみならず、国民も心を寄せていく必要性があると思います。

小川キャスター :
天皇について定義した憲法の第一条には、「天皇の地位は主権の存する日本国民の総意に基づく」とあります。国民がどう受け止め、どう感じるのかが議論のうちにあってほしいと思います。

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
国民生活に直接関与してくることでもないので難しいですが、閉じた空間だけで決めていいことではないので、国民の側も関心を持ち、皇族方の気持ちを考えたうえで問題を見つめていく必要があると思います。

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<プロフィール>

岩永優樹
社会部・宮内庁キャップ
皇室制度や国際親善などを取材

トラウデン直美
SDGsなどの社会課題に関心
特技は乗馬 初級馬術指導者の資格も