女性主体の避妊法が少ない日本
国連の調査によると、日本では、避妊している40%のうち、ほとんどが男性用コンドームを使用しています。(国連経済社会局2015年)

しかし、ベトナムでは子宮内に入れる器具「IUD」や経口避妊薬が多く使われ、ネパールでも手術や注射といった、女性が主体の避妊法の割合が大きくなっています。(国連経済社会局 ベトナム2020年調査/ネパール2022年調査)

日本では、経口避妊薬や緊急避妊薬も入手しにくい上に高額で、女性の権利を侵害していると、国連から改善を促されている状況なのです。
そして授業では、性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ)についても教えています。自分が産むか、産まないかを決めることができる権利があること、そして、その意思決定に沿った対処方法も具体的に教えました。

日本語教師 志田華奈子さん
「では妊娠していることがわかったら、皆さんどこに行きますか?(病院に行きます)病院に行ったら必ず病院の先生は、産みますか?産みませんか?どっちですかと聞くよ」

授業を受けたパルさんは、「日本にきたばっかりの時はいろいろな嘘の情報を聞いて、妊娠したら国に帰れということが多いと聞いていました。私も信じていた。でも、もう困らないです。相談したり、医者に行ったらいい結果になると思いますから、もう安心です」と語りました。
日本で出産し仕事を続ける夫婦

鹿児島大学でひらかれたセミナー「移民女性の妊娠・出産」。技能実習生として来日し、日本で結婚、出産を経て、子供をもちながら働いている夫婦が登壇しました。

鹿児島県枕崎市の養豚場で働くベトナム人のイーフンさん(26)は、同じく実習生として鹿児島県にやってきたベトナム人のチンさん(28)と結婚、3年前に男の子を出産しました。妊娠を知ったときは、怖かったといいます。

ベトナムから来日 イーフンさん(26)
「妊娠した時は怖かったです。ベトナムに帰るか、仕事やめるか、どうするかなと思って。ベトナムの送り出し機関からは、妊娠するのはいけないと言われました」

イーフンさんは不安ながらも妊娠したことを職場に相談。その後、職場近くの産院で出産して、現在は息子を保育園に通わせながら、仕事を続けています。
イーフンさんが働く岩戸牧場では全従業員22人のうちベトナム人は7人で、外国人が貴重な働き手となっています。
イーフンさんから妊娠の報告を受けた岩戸牧場の宮路里佳子さんは、まずイーフンさんに「おめでとう」と祝福しました。

日本で出産後も働き続けることについて宮路さんは、「一緒の職場でずっと働いていてもらえるってすごく素晴らしいことだなと思って、何も拒否することはないなって思いました」と話しています。
イーフンさんが妊娠中は、同僚が重労働を代わってくれたり、助けてくれたといいます。現在は婦人科で経口避妊薬を処方してもらって服用しています。














