■NYは電気代3倍「電気プラグ抜いてる」


ニューヨーク市では、発電機を稼働させるために使用する天然ガスのコスト増加などの影響で、電気代が急上昇。

ニューヨーク市民(男性)
「かなり高いよ」

ニューヨーク市民(女性)
「私の電気代は3倍よ。だから仕事に行く前に冷蔵庫以外の電源プラグを全て抜いているわ」

ウクライナ侵攻後、天然ガス生産国のロシアに対し、アメリカが輸入を禁止したことなどから、天然ガスの価格は2022年始めから3か月ですでに50%も上昇しています。

■イギリス「フィッシュ&チップス」も値上げ


ロンドンの飲食店では、ソウルフードである「フィッシュ&チップス」が値上げに直面しています。小麦が盛んなウクライナにロシアが侵攻した影響などで輸入はほぼ完全にストップ。魚や小麦粉、サラダ油など、材料の仕入れ値は、1年前と比べ、約2倍になりました。

オーナーは1食、1200円ほどで販売している店頭価格の値上げを考えていますが…。

フィッシュ&チップス店 オーナー
「この状況が続いたらもう店を閉めるしかない。何をしたら良いのかわからないよ 本当に分からないんだ」

■約20年ぶり1ドル129円台で輸入食品に影響


日本では、さらに懸念されていることがあります。

記者
「日本での取引が始まりました。為替市場129円台で推移しています」

急激に進む「円安」です。4月20日あさ、約20年ぶりに一時、1ドル=129円台をつけた為替相場。都内にある輸入食品を扱う店ではすでに円安の影響が出ています。

輸入食品店「みどりや酒店」社長
「仕入れ価格がね 少しずつバーって上がってきているなというのは実感しています」

アメリカの長期金利が上昇している影響で、投資家たちは高い利回りを求めて、運用に有利な「ドル」を買い、金利の低い「円」を売る動きを加速させています。


この1か月あまりで15円近く円安が進行。単純計算で114円で買えた1ドルの商品がいまは129円になっています。

輸入食品店の社長
「円安が続くと必ず仕入れ価格に影響してくる。(値上げによる)輸入品離れみたいなものが進んでしまうと私どもの将来も結構厳しい」

急激な“円安”が“値上げ”という形で私たちの生活に襲いかかろうとしています。