トランプ大統領元側近のボルトン氏が語る停戦

今回の停戦をトランプ氏の元側近はどう見るのか。

ジョン・ボルトン氏。第1次トランプ政権で、国家安全保障担当の大統領補佐官を務めたが、外交方針の違いが浮き彫りとなり政権を離れた。

停戦翌日の9日、報道特集の取材に応じた。

元大統領補佐官 ボルトン氏 
「トランプ氏は、こうした決定(停戦合意)をその瞬間の思い付きで下す。数人の顧問がいるだろうが、長期的な戦略や分析から決めているわけではない」

4月2日、アメリカ陸軍制服組のトップ、ランディ・ジョージ参謀総長が辞任したが、CBSテレビは「政策を実行できる人物への交代を求めた更迭だ」と報じている。

ボルトン氏は「トランプ政権下では、意に沿わない人物が次々と更迭されていき、慎重な議論がされていない」と指摘する。

元大統領補佐官 ボルトン氏 
「停戦やトランプ氏の発言がもたらす影響が、ホワイトハウスで十分に検討されたとは思えない。意思決定のあり方として適切ではなく、まさにいま、こうした状況が明るみに出ている」

──トランプ大統領は、この戦いから早く手を引きたいと考えているのか?

元大統領補佐官 ボルトン氏

「彼は不安に駆られ、進むべき道を見失っているのだと思う。そもそも最初からきちんとした道筋などなかったが、彼は市場を見て原油価格の上昇や株価の下落を食い止めようとしているだけ。今回の決定において、国家安全保障会議が役割を果たした形跡はない。第一次トランプ政権でもそうだったが、彼は執務室に数人だけを集めて座り、思い付きを言っては、部下が実行するだけだ」

ボルトン氏は、トランプ氏が側近だけに留まらず、「同盟国などにも同じような姿勢で臨んでいる」と批判した。

元大統領補佐官 ボルトン氏
「NATOだけでなく中東の湾岸諸国、日本、韓国、台湾、オーストラリアといった同盟国などに相談はしなかった。これは“不意打ち”そのものだ」

──トランプ大統領は、この戦争を始めた時に戦略的な計画を持っていたのか?

元大統領補佐官 ボルトン氏

「彼は戦略的な計画を立てたことがない。それが大きな問題点だ」

対イラン強硬派として知られるボルトン氏は、イランの現政権と和平合意に向かうことへの危機感を示した。

元大統領補佐官 ボルトン氏
「イランの現政権は国民のためではなく、体制維持のための武器開発に莫大な資金を投じてきた。体制そのものが存続すれば、破壊された施設を再建し、“核兵器の保有”に突き進むだろう」

──トランプ氏にアドバイスできる立場にいたら、どのような助言をするか?

元大統領補佐官 ボルトン氏

「最も重要なのは、イラン国内の反体制派と連携することだ。(反対制派には)資金・通信・そして武器が必要だ。これはアメリカが提供することはできるが、もう遅すぎる。軍事作戦が始まる何か月も、何か月も前からやっておくべきだった」

一方、駐日イラン大使が取材に応じ「すでに停戦は崩壊寸前だ」とイラン側の認識を明らかにした。