歴代長期政権が重視した「参院のキーマン」

高市総理の勢いを持っても超えられなかった「参院の壁」。そもそも、なぜ参院はこれほどの「独立性」を持つのか。

その理由としてまず挙げられるのが「任期」だ。参院議員の任期は6年で解散がなく、3年ごとに半数を改選する。そのため「そのときの世論に大きく左右されずにじっくり議論ができる」として「良識の府」と呼ばれてきた。また、参院自民党の会長・幹事長・国対委員長などの人事は参院の中で独自に決定され、総理の人事権が及ばない。与野党ともに幹部の入れ替わりが少なく、独特の人間関係が生きている世界だと佐藤記者は言う。

長期政権を築いた歴代総理は、この参院独自の世界を熟知していた。小泉政権では「参院のドン」と呼ばれた青木幹雄氏が、第2次安倍政権では吉田博美氏が、それぞれ参院の人事・運営を取り仕切り、官邸とコミュニケーションを取っていたと言われている。

そして高市政権では石井準一幹事長がその立場にあたるが、佐藤記者は「歴代の長期政権と比べると、高市さんと参院自民の間には少し距離ができてしまっている」と指摘する。