“参院の実力者”が高市総理に示した「カレンダー」

今回の予算審議では、佐藤記者によると、参院自民党の石井準一幹事長が重要な役割を果たしたという。石井氏は与野党ともに人脈が豊富で国会運営を熟知する「参院の実力者」だ。

その石井幹事長が(国会対策の経験が少ない)高市総理側に対して示したのが、年度内成立のための「カレンダー」、すなわち日程案だった。

その内容は「“国民民主が賛成すれば” 3月13日に衆院通過で年度内成立が可能」というものだった。しかし、国民民主党との交渉は破談に終わった。国民民主側は3つの政策条件を提示し、採決日程についても「13日ではなく、16日」と主張。自民側は年度内成立に不可欠な13日を譲れず、協議は決裂した。

そして、高市総理は3月13日に衆院で採決を強行。しかし国民民主の賛成という前提条件が崩れた以上、参院での丁寧な審議は避けられなかった。結果、参院での審議時間は衆院と同じ59時間にまで積み上がった。通常、参院の審議時間は衆院の約8割とされる慣例からすれば、異例の水準だった。

年度内成立を断念することになった経緯に対し、官邸側は「かなり強く不満を持っている」と佐藤記者は明かす。