八坂氏「人工衛星は嫌い、やるつもりはなかった」
八坂名誉教授がファウンダー(創業者)のQPS研究所は、2025年に創業20周年を迎えた。北部九州を中心とした全国25社以上のパートナー企業と共に、世界トップレベルの小型SAR衛星「QPS-SAR」を開発・製造・運用している。
SAR衛星は電波を使用し、昼夜や天候を問わず地表を観測でき、そのデータは、災害や安全保障、インフラ監視などに活用されている。
QPS研究所は2030年に36機のQPS-SARコンステレーションを構築し、地球のほぼどこでも準リアルタイムに観測することを目指している。
八坂名誉教授の原点は、ロケットの開発だった。
八坂:この写真は、若いころの私が写っています。1970年ごろに鹿児島県の内之浦の宇宙空間観測所で撮られたものです。ロケットの整備室前で、射点までの距離が30メートルくらい。そういうところでよく打ち上げを眺めていました。

富野監督には、「ロケットが上がってるだけで喜んでたらダメだ」と叱られるんだけど、私たちはもうそれだけで十分というか、ロケットが打ち上って、100キロを超える高度に達しただけですごく喜んだことが思い出されます。
当時から今を考えると、もう本当に隔世の感があります。この写真が撮られた頃はまだ人工衛星は上がっていなかった。1970年2月に日本で初めて、この鹿児島県内之浦から「おおすみ」という衛星が打ち上げられました。
富野:先生がロケットをお始めになった頃というのは、ロケットが打ち上がっていくのを見るだけで気が済んでる宇宙開発研究者がいっぱいいたんです。
上だけ見てると、地球のことは何も考えなくなってしまうような人たちの集まりになってしまう。地球を見ましょうねということが大事なんです。
八坂先生は、人工衛星を作って地球を観測する、観察するというところに落ち着いて、活躍してらっしゃるので、やはり日本人にこういう人がいてくれて嬉しかったと思っています。
八坂:大変ありがたいんですけど、私、実はそういうことをやるつもりはなかったんです。人工衛星の開発をやれやれって言われて。実は今も好きではない(笑)














