社会人生活の“原点” 親友の東北被災地支援
皇室としての公の活動だけでなく、私的な面でも同様だ。愛子さまは、勤務先の日本赤十字社では「青少年・ボランティア課」に所属し、今年度は情報誌の作成などに携わられてきたという。ボランティア活動に関心を持ったきっかけについて、こう述べられている。
愛子さま(2024年)
「災害の被災地に赴き、厳しい環境の中でも懸命に活動を続けるボランティアの方々の姿をニュースなどで目にして胸を打たれたことや、中学・高校時代からの親しい友人が、東日本大震災の復興支援にボランティアとして携わってきており、その友人から活動の様子を聞いたことなどが大きなきっかけとなったように思います」
社会人生活を形作る”原点”の一つが、親友が東北被災地で支援活動をしていたことだというのだ。そして、学習院大学に進学後、福祉に関する授業を履修し「公務以外でも、様々な困難を抱えている方の力になれる仕事ができればと考えるように」なったという。そして、こう続く。
愛子さま(2024年)
「そのような時期に、両陛下と御一緒に、日本赤十字社からの御進講を受ける機会を頂き(中略)、国内外の災害救護活動や人道危機に対する救援活動、社会福祉事業を始め、多種多様な日赤の活動について理解を深めると同時に、同社の社会における役割の大きさを実感いたしました。そのことから、社会に直接的に貢献できる日赤の活動に魅力を感じ、両親に相談いたしましたところ、社会のお役に立てるとても良いお仕事なのではないかと背中を押していただき、日赤でお勤めすることを希望いたしました」
現在、10代のころ抱いた思いそのままに、熱心に勤務されている。関係者によると、泊まりがけの研修や遅くまでの残業なども珍しくないということで、まさに”ライフワーク”ともいえる仕事に打ち込まれていることが分かる。今回の東北被災地初訪問も、非常に強い思いでのぞまれることは間違いないだろう。

「15年」といっても、悲しい記憶がなくなることは決してない。また復興の途は数字の節目とは無関係で切れ目なく続いていく。一方で、国全体であらためて震災の記憶を継承する契機となるのも事実。実際この節目をきっかけに、ご一家の被災地訪問が実現している。時が流れ、いまや多くの子どもたちが東日本大震災を知らない世代となった。今回の訪問が報じられることで、当時のことや復興に思いを寄せる気持ちが全国的に高まり、記憶の継承が促されるのであれば、とても意義深いこと。天皇皇后両陛下、そして次代の皇室を担う愛子さま、そろっての初訪問を通して被災地や日本全体に何がもたらされるのか。当日もその先も、注目したい。
(TBSテレビ社会部・宮内庁担当 岩永優樹)

















