愛子さまが初の東北被災地入り にじむ陛下の思い

今回注目なのは、愛子さまも同行されることだ。愛子さまが東北の被災地に入られるのは初めてで、ご一家そろっての被災地入り自体が過去にない。

愛子さまは、去年5月、初めての被災地訪問(石川県)を経験。泊まりがけで復興状況を視察したほか、地元住民らと交流された。秋には、新潟県を訪ね「防災推進大会」に出席されるなど、防災・減災の方面に公務の幅を広げられている。

前述の陛下の記者会見(2月)では「愛子にも、これからも被災地の人々に心を寄せていってもらいたい」と明確に述べられている。そして、今回ご一家そろっての訪問だ。天皇が象徴としてのぞむ被災地訪問の場に、子を伴われるのは異例とも言え、陛下の思いがにじむ形だ。

石川の被災地訪問(去年5月)には、筆者も同行していた。到着時のJR金沢駅から、車移動の道中に至るまで、多くの地元住民が集まり、歓声が鳴り止まなかった。ただ何より印象的だったのは「訪問に地元が沸いた」という事実にとどまらず、愛子さまが、これまで勤務先などで学んできた知識をもとに具体的に質問を重ねられる姿が、多くの人の心を打ったことだ。

地元大学のボランティア団体と交流した際には、「私も仕事でボランティアに携わっていますが、どういう仕組みがあれば(ボランティアが)しやすくなると感じますか」など質問。現場で説明を受けた個別の事例に返すだけでなく、一歩進んでシステム作りのことを気にかけられるなど、防災活動への関心の高さがうかがえた。仮設住宅の前では、予定外に自ら声をかけに歩み寄り、子どもをはじめとした地元住民と交流された。活動のことに触れるだけでなく、相手に優しく寄り添う姿勢も一貫していた。JNNが取材した住民はこう話す。

地元住民
「復興途中のこの町の姿を見てほしいと思っていた。こういう機会があって良かった」
「ただただ嬉しかった。愛子さまから『仮設住宅に入られて、集会所の体操とか行かれていますか』『お体を大切にしてください』とお声がけいただきました。地震から1年半、辛いことや大変なことも多かったけど、生きていく元気をもらいました」