マラソン選手のハーフマラソン自己記録は?

不破は入社時にマラソン挑戦を強くアピールしていたが、その時に憧れの選手として名前を挙げたのが、レジェンド・ランナーの1人である渋井陽子だった。三井住友海上の先輩で、現在は三井住友海上のコーチ。10000mの前日本記録保持者で、マラソンでは01年エドモントン世界陸上4位、04年には高橋尚子が持っていた日本記録を5秒更新する2時間19分41秒(当時世界歴代4位)をマークした。

世界陸上エドモントン大会(中央が渋井陽子)

山﨑は積水化学の大先輩でもある高橋尚子が、長距離を始めるきっかけだった。ロードとトラックを両立させることに関しては、23年と25年の世界陸上にマラソンで連続出場した佐藤早也伽(31、積水化学)を、「どちらも行けることを、身近で証明してくれている」と言う。

渋井のハーフマラソンの自己記録は1時間09分31秒で、高橋は1時間08分55秒、佐藤は1時間09分03秒。3人ともマラソンで日本トップレベルに成長してから出した記録だが、ハーフマラソンにはステップとして出場するケースが多く、その選手の実力が現れているとは限らない。マラソンの中間点通過の方が速い選手もいるくらいだ。ちなみに初ハーフマラソンの記録は、世界陸連サイトのデータでは、渋井は1時間11分14秒、高橋は1時間10分35秒、佐藤は1時間13分50秒である。

初マラソンの記録に一喜一憂する必要はないが、その一方で、レジェンド・ランナーたちの記録を一気に抜いてもおかしくない。ハーフマラソンの結果をどう受け止め、自身の成長にどう生かすかが重要になる。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)