第54回全日本実業団ハーフマラソンが2月8日、山口市の維新百年記念公園陸上競技場を発着点とする21.0975kmのコースで、2026海外ハーフマラソン派遣選考競技会を兼ねて行われる。初めてハーフマラソンを走る新人2選手に注目したい。不破聖衣来(22、三井住友海上)は拓大時代に10000mで30分45秒21と、ハイレベルの学生記録を出し、クイーンズ駅伝優勝7回の名門三井住友海上に入社。山﨑りさ(23、積水化学)は日体大時代にインカレで活躍し、クイーンズ駅伝優勝2回の積水化学に次期エース候補として加入した。2人とも目標とするマラソンでの代表入りに向け、ハーフマラソンで一歩を踏み出す。
不破は1月の合宿で1日60km走った日も
ロードの長い距離への適性が高いと期待されている不破が、いよいよハーフマラソンに初参戦する。不破本人も「私の強みは一定ペースでしっかり押して行けるところ。それを10km以上の距離でどこまで行けるか、知りたいと思っています。未知な部分もあって、その分ワクワクしています」と、胸を高鳴らせている。
1時間10分前後の優勝記録が多いが、気象条件に恵まれたり好ペースになったりすれば、1時間8分台も出ている大会だ。不破はペースを「(1km)3分20秒を余裕を持って走れれば」と考えている。3分20秒で走り通せば1時間10分20秒のフィニッシュタイムになる。3kmから5kmまでがゆるやかな上りで、ハイペースになりにくいコースだが、不破は「上りも下りも得意、不得意は感じていません。でも、なだらかなダラダラ上りは意外と強いかもしれません」と言う。余力を残し、5km以降で「押して行く走り」に入って行けそうだ。
駅伝ファンは全国都道府県対抗女子駅伝の不破を見て、心配していることと思う。1区(6km)で最初から先頭集団に付けなかった。「年末年始に股関節の痛みが出て、練習を積めない時期がありました。群馬県チームの事情で出場することになりましたが、一番後ろから徐々に上がって行く走り方しかできませんでした」(鈴木監督)
その走り方でも区間23位まで浮上し、区間賞選手とは41秒差で2区にタスキをつないだ。最低限の役割は果たし、群馬県チームは6位に入賞した。不破も「年明け以降は少しずつ練習を積めていますし、万全とは言えませんが、1月後半の合宿は走り込みがある程度できました」と練習に多少の手応えを感じている。多い日には60kmを、3回に分けて走った日もあったという。3分20秒を基準に走るため、いきなり1時間8分台で走る可能性は少ないかもしれない。だが自身が先頭を走る可能性があることは、条件付きではあるが認めている。
「牽制し合うよりも“自分のしたいレースをする”ことをいつも思っているので、“自分の走りたいペース”よりも遅いと感じたら、自分でレースを作る可能性もなくはありません」
走り始めてから“自分の走りたいペース”が3分20秒よりも速くなった場合、1時間8分台でフィニッシュする可能性も出てくる。

















