一方で、本人のイメージを役に持ち込まない工夫もしていたといいます。

アイドルを演じる上で意識したことを問われると、「〝アイドル・齊藤京子〟を少しでも連想させないようにしたいなって思いはすごくあって」と打ち明けました。
役作りでは外見も変化をつけ、「髪の毛も一度も染めたことがなかったんですけど、この映画で初めて髪を染めてみたりとか、そういうアプローチというか、今までしたことのなかったことをすることで、この映画にも、山岡真衣っていう人物にも没頭できるんじゃないかなって思って」と説明しました。

そして、齊藤さんが〝象徴的〟だと語ったのは、車のシーンです。

齊藤さんは「敬と真衣の恋愛が改めて始まった車のシーン。そこがまさに『恋愛裁判』の象徴というか、個人的に好きなシーンでもありますし。〝アイドルと恋愛〟っていうのが、すごく美しく映し出されているシーンだなって思います」と述べました。

齊藤京子さん


後半は一転し、法廷でのシリアスなやりとりが中心になります。

撮影時の切り替えについては、「アイドルパートを取り終わった後に撮影したっていうのもあって。楽屋の雰囲気も撮影の雰囲気も全部がガラっと変わった瞬間だった」と振り返り、「自分の中でもすごくスイッチが切り替わったシーンでしたし、本当に法廷に立ってしまっているような気持ちになりました」と撮影時の心境を吐露しました。

法廷シーンで意識した点として、齊藤さんは、「本当に全部変わった感じにしたくて。もちろんメイクもほぼスッピンの状態で出ましたし、アイドル感はもうないというか、切り替わっている」と語り、「本当に法廷に立っていて、本当に口から出ているように意識はしましたね」と明かしました。

また、証言の場面では、自身の過去と重なる部分もあったといいます。「台詞の中で『中学時代からアイドルに憧れてオーディションを受けて』その長台詞のシーンはすごく自分の実体験でも重なる部分があったので、すごく胸が痛くなりました」と話しました。

さらにそのシーンをどう演じたかについては、「ようやく自分の気持ちを伝えられたシーンでもあった」と捉え、「社長さんからすごい視線で見られていても、それでも自分の思いを伝えたっていうのは真衣の成長でもあるので、そこは意識してお芝居しました」と、人物の成長を軸に組み立てたことを語りました。

齊藤京子さん



そして本作が投げかける「アイドルが『恋愛』することは『罪』なのか」という問い。