「殺されてもいい覚悟があるか」ラジオのエンディングで放ったひと言
――伝説となった鋭さもあったそうですね。
彦いち: 忘れられない姿があります。ある時、リスナーから「アナウンサーになるにはどうしたらいいですか?」というメールが冒頭に来たんです。
久米さんは、「今はアナウンサーもタレントさんだし、時代も変わっていくし、局アナにこだわることもないかもしれないですねえ」みたいなことを、うねうねお話されていたんですが、番組のエンディング間際、最後に一言だけこう言ったんです。
「冒頭の“アナウンサーになるにはどうしたらいいですか?”という問いに答えるとするならば、『殺されてもいい覚悟があるかどうか』です」
そう言って番組が終わったんですよ。
――すごい言葉です…。
彦いち: 背筋が伸びました。「ああ、いつも軽妙に喋っているけれど、ジャーナリズム精神を持っているんだ」と。カッコつけてもいないし、軽く言った。でもおちゃらけて言っていないことはちゃんと聞いて分かりました。本気だったんです。
あと、8月15日を「終戦の日」ではなく「敗戦の日」と言い続けていました。「絶対に戦争はしてはいけない」という永六輔さんからの流れの精神です。
東日本大震災の時に2億円寄付したこともそうです。ご本人は一切公表しなかったし、コメントも発表しなかったんですけど、新聞の寄付者一覧に名前が載ってしまってバレたんです。
バレた時に「もうこれからは質素に生きていきますよ」とだけ言ってました。














