“おとり捜査”で実行役を保護…警察の闇バイト対策とは?

 こうした闇バイトを利用した強盗事件が多発したのは2024年。関東では、8月末から10月中旬にかけて10件以上の犯行がありました。

 そこから約1年以上経った今年の12月5日、去年の事件にからみ、トクリュウ=匿名・流動型犯罪グループの男4人(20代)が逮捕されています。

 警察が闇バイト対策として行っているのが「“道具”を減らす」ことだと棚瀬氏はいいます。例えば、銀行口座の凍結や、実行役の募集が行われるSNS上での啓発活動などが一定の効果をあげているようです。

 また、首謀者たちにとって“使い捨ての道具”である「末端の実行役」についても、今年から運用している「仮装身分捜査」=おとり捜査で減らす試みがされています。警察が架空の身分証を提示して闇バイトに応募し、“仲間”の実行役を保護するという方法です。

 2024年10月18日~2025年11月末にかけては、544人が保護されましたが、内訳を見ると、若年層の男性が目立ちます。

▼性別 男…74.8% 女…25.2%
▼年齢 10代…24.8% 20代…45.2%

  警察庁は公式Xで「闇バイトに応募してしまった方へ」というタイトルの投稿で、「警察は相談を受けたあなたやあなたの家族を確実に保護します」と呼びかけています。