おこめ券配布で“高止まり”に影響は?

山形キャスター:
物価高対策として、政府が自治体へ活用を促している「おこめ券」。
宮城大学名誉教授・農業経済学者の大泉一貫さんは、おこめ券は“需要を支えるもの”としていて、コメの需要が増えれば、コメ価格は高止まりするのではないかということです。
そもそも、「米価を維持して農家を再生産可能なものにしたいというのが、農水省の基本的な考え方」で、「消費者のためにコメ価格を安くしようという発想は、元々農水省の運営方針にはない」としています。ただ、「自治体の動きが鈍いままなら、価格に影響ないのでは」と分析しています。

東京大学 斎藤幸平 准教授:
増産すれば(コメの価格が)安くなって農家が苦しくなる可能性もあるし、農家の人たちのために値段を高くしようと思ったら、それがコメの消費量を減らしてしまいます。
主食であるコメがなくなっていくことは、日本の食文化や伝統など、いろいろなものにも影響するので、政府にはもっと良いビジョンを出してほしいと願っています。
==========
<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学 准教授 専門は経済思想・社会思想
著書『人新世の「資本論」』50万部突破














