「自衛隊の最高指揮官ですから 言ってはならないこともあるだろう」

その発言の背景について改めてお伺いをしたいと思うんですけれども、私は日本のトップが、台湾有事の際に、様々なシミュレーションでいろんなことを考えめぐらせていくということは大事なことだと思っているんですよね。
特に邦人保護のためにどうしたらいいかなどは、やっぱり責任ある立場の人が真剣に考えておかなければいけないというふうに思います。
総理は普段から、一議員の頃からこういうことを考えてらっしゃったのだろうと思うんです。そのこと自体を否定するものではありません。
ただし、一議員の頃から考えていたことを、総理大臣になって、自衛隊の最高指揮官として言葉にしていいかどうかというのは、これは別の問題だと私は思うんですね。
自衛隊の最高指揮官ですから、言ってはならないこともあるだろうと。持論をうっかり発言するということは、これは軽率なことになると思います。私は今回はそうしたケースに当てはまるのではないかと思うんですね。
私自身も、実は日中関係を悪化させたことのある当事者であります。
それは2012年の9月に、いわゆる尖閣の国有化をいたしました。これは尖閣諸島は歴史上を見ても、国際法上を見ても、我が国の固有の領土であることは間違いありません。その固有領土の中で、島は個人が所有をされていました。民間人が所有されていましたけれども、(東京)都が買い取ろうとしておりましたので、それよりは国が所有した方が尖閣諸島の安定的な維持管理ができるだろう、という政治判断のもとで、チームを作って、戦略的に取り組みました。
少数ではありましたけれども、役割分担をして、そして仕事をしたんです。うっかりでも何でもなく、戦略的に取り組みました。当然日中関係はハレーションが起こるだろうと予想はしていましたし、今もその影響が残っているというふうに思います。

でもそれと今回は違うと思うんです。明らかに、総理の独断で出てきた、あの言動で始まり、チームがあったとは思えません。
改めて、なぜこうした発言をされたのかどうか。その真意についてお尋ねをしたいというふうに思います。
尖閣の場合は我が国の固有の領土で、国内問題だと自負をしながら内外に説明し続けています。一方で、今回は中国の場合は、台湾の問題というのは国内問題だと、逆に中国は思っている。核心的利益の核心と言っている。 ですから、尖閣の国有化によって生まれた摩擦よりも、私は影響は深刻ではないかと思ってるんです。
ですから、改めて総理のご発言の真意というものをお聞かせをいただきたいというふうに思いますし、改めて、岡田さんが質問したことをもう1回私も繰り返してお伺いしたいと思うんですけども「中国が台湾を海上封鎖した場合、それが戦艦を使ってそして武力の行使を伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケース」と答弁をされましたね。
いま申し上げたこのお話をされた真意と、改めて政府の公式見解をお伺いをしたいというふうに思います。

















