日中関係は「冷静な関係にもっていくことが大事」

まずとても心配している日中関係、まず、この外交案件から討論をさせていただければなと思います。

私は日米同盟は、我が国の外交安全保障の基軸だと思っています。最も大事な2国間関係でありますけども、日中関係も、先ほど100年の計と申し上げましたけれども、100年たっても隣国であることは変わりませんので、お互いに引っ越しすることはできません。

いろんな課題がこれまでもあったし、これからも起こるかもしれませんけれども、基本的にはWin-Winの関係にしていくということが大事だと思っています。

その意味では、10月の末に日中首脳会談が行われて、戦略的互恵関係など、大局観に至った基本的な方針がお互いに確認できたことは、私は一定の評価をさせていただいております。よかったなと思いました。

ところが、ほどなくして1週間後、11月7日に衆議院予算委員会において、台湾有事をめぐって、存立危機事態に関わる具体的な事例を挙げて総理が答弁をされました。

それ以降、残念ながら日中関係は、極めて冷えた関係になってしまいました。経済においても、人的交流の面においてもいろんな影響が出始めています。それだけではなく、お互いにちょっと激しく、ののしり合うような感情が生まれてきてしまっていて。例えば、私はけしからんと思ってるんですけれども、特に中国の外交当局の威圧的な言動あるいは態度、これは我が国の国民感情を害するものだと思います。

お互いにヒートアップしてきていますので ここは時間がかかるかもしれませんけれども、冷静な関係に持っていくということが極めて大事な場面ではないかと思います。