“世界で最も安全”な原子炉「革新軽水炉」とは?

 関西電力が建設を予定しているのは、三菱重工などが開発を進める新型の原子炉「革新軽水炉」。森社長は会見の中でこう強調していました。

 (関西電力 森望社長)「安全性を高め技術的な新しい知見を取り入れた炉型です。さまざまな経験を反映できるという意味では、安全性は高めることは着実にできるのではないかと判断している」

 革新軽水炉は福島第一原発の事故を踏まえて策定された新基準にならい、厳しい地震条件にも耐えうる耐震設計で、万が一の事故を想定した安全設備が導入されるといいます。

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 フランス北西部にあるフラマンビル原発で去年9月に運転が始まった3号機は、関西電力が美浜原発に建設する予定の革新軽水炉と同じ型で、「世界で最も安全な原子炉」ともいわれています。

 仮に電源が喪失したとしても、自動的に運転が停止されるなど、従来の原子炉に比べて安全性が大幅に改善されました。特徴の1つが、万が一事故が起きた場合に備える設備です。

 フラマンビル原発3号機では、原子炉の下に「コアキャッチャー」と呼ばれる受け皿が設置されていて、メルトダウンしても溶け出した核燃料を薄く広げ、そこに冷却水を効率よく送り込めるようになっているのです。