謎を解く手がかりが…

庄子さん
「仙台市歴史民俗資料館で出している報告書が2つほどあって、驚いたのが荒浜磯獅子踊があったっていう記述のところでびっくりした。さらに読んでいくと大正時代に途切れてしまって自分自身はここで当時40年近く生きていて1回も聞いたことない話だったので」


(Q.家族や近所の人は)「誰も知らなかったですね」

資料で見つけた「荒浜磯獅子踊」の存在。

調べると、当時、使われていた獅子頭が仙台市歴史民俗資料館に保管されていることが分かったのです。

さらに、1956年に録音したとみられる音源も見つかりました。

70年近く前にも復活に取り組んでいたことが分かったのです。

テープの音声
「ただいまより演奏します。曲は深沼名物『磯獅子踊』という曲であります。ただいまより約34年以前に一度踊られたことがあり、その後一度も踊られたことがありません。ここに郷土芸能保存会というものを作り、ここ(テープ)に吹き込むことになりました」

70年前には成し遂げられなかった復活への思いを背負い2024年11月、庄子さんら有志が再生する会を設立。

残された資料をもとに太鼓や獅子頭を一つひとつ手作りするなどし復活を目指してきました。とは言え、再生は手探り状態。

活動を続けて1年になりますが、まだ本来の姿にはたどりついていません。

庄子さん
「今踊っている演目に関しては名取の同じ系統といわれている熊野堂十二神鹿踊の皆さんから教えていただいた演目をやっている」


「系統は一緒なので分かる人に聞くと、荒浜独自のものに関しても作っていくことは音源が残っているので、できるんじゃないかというところで挑戦している。
荒浜磯獅子踊の演目ができるようになって初めて、再生の第一歩が踏み出せたと思えるのかな」