ついに披露「荒浜磯獅子踊」

10月25日、練習の成果を披露する機会がやってきました。

宮城野区の榴岡公園で開かれた伝統芸能を伝えるイベントです。

いよいよ磯獅子踊の出番です。

獅子を指揮するマネギ役の動きに合わせ、一体感を出すことが大切と伝わっています。

「入羽(いりは)」と呼ばれる約6分間の演目は、観客たちの心にも響いたようです。

観客
「こんなに迫力があってかっこいいものだと思わなかったです。みなさん素晴らしいなと思いました」
「昔のものを掘り起こす作業はとても大変ですよね。それを100年後の震災を経た若者たちが思い出して引き継いでいくことは、まちの発展にもつながるし」

荒浜出身の最年長・佐藤豊さん(88)
「100年のやつが復活するんだもんね。皆頑張っているんだからうれしい」

荒浜磯獅子踊100年ぶりの復活。

それは、被災した故郷・荒浜の歴史を未来へ残す活動でもあると庄子さんは考えています。

荒浜磯獅子踊を再生する会・庄子隆弘代表
「地域に住んでいる人がいなくなってしまったところが荒浜にはあるので、ただ、それで駄目かっていうと、そうじゃないってのが今回のこの集まりの希望みたいなもの。荒浜にゆかりのある人やしばらく震災で離れていたけどそういったことをやっているんだなって思ってくれる人が増えていくといいな」

現在、再生する会は30代から80代までの15人で活動しています。

もともと荒浜磯獅子踊は、豊作を祝う踊りで21年ごとに披露されていたと伝わっているそうです。

最後の披露が1922年、その21年後は1943年なので、戦時中に途絶えた可能性もありますが詳しい事情はわかっていません。