SNS上でデマと誹謗中傷が飛び交った宮城県知事選挙です。問題とされたものの中には、「悪行14選」と書かれた画像もありました。これを拡散した男性が私たちの取材に応じ、「投稿は正しいと思っている」と話しました。
飛び交う“デマ”と“誹謗中傷”…弁明に追われた選挙戦
10月26日に行われた宮城県知事選挙で、現職の村井嘉浩氏が6期目の当選を果たした。

宮城県 村井嘉浩 知事
「今まで経験したことのない選挙だった」
選挙戦は、自民・公明・維新の県議らが支援した村井氏と、参政党の全面的な応援を受けた前自民党参議院議員・和田政宗氏が争う保守分裂となった。
多選への批判もあったが、僅差で逃げ切った村井氏。一番苦しんだ理由は別にあるという。
宮城県 村井嘉浩 知事
「誹謗中傷・デマ。ものすごい勢いで拡散していって、気が付いたときには手に負えない状況だった」
選挙直前からSNSで拡散された画像には、こう記されている。

【こんなにあるのか!!売国的宮城県知事 村井嘉浩の悪行14選】
「メガソーラー大歓迎!!」「外国人労働者大量受け入れ推進」など、村井氏の政策を批判するかのような文言が並ぶ。
宮城県 村井嘉浩 知事
「メガソーラー、こんなこと言ってませんよね。外国人労働者大量受け入れ推進 、これも技能実習生の受け入れをやってるだけで、『外国人労働者』という言い方が何か差別的な言い方をしてますよね。
あと、選挙のために土葬撤回したわけではないですけど、このような書き方をしたり。あと、『宮城県をザンビアのホームタウンに!』って書いてます。宮城県は全然こんなことしてないです。これも完全にデマです」
「イスラム教徒のために土葬を認めようとしている」など、村井氏が移民受け入れに積極的だと決めつける内容も多く飛び交った。
「宮城」と「知事」または「村井」の単語を含むX上の投稿数を調べ、拡散した数や、いいね数が多い上位200件の投稿を確認したところ、8割以上が村井氏に批判的な内容だった。(ソーシャルインサイトを使った番組調べ)

Xへの投稿
「宮城の村井知事って、サイコパスなの?」
「絶対に当選させたらダメな人ですよね。」
影響はSNSだけでなく、街頭の選挙活動にも及んだという。
宮城県 村井嘉浩 知事
「じわじわと、一気にどっと広がった。ダムが決壊した感じ。最初は全くなかったが、街頭で演説をしていると『土葬野郎』『売国奴』『お前は日本人じゃない』など、ものすごい誹謗中傷を街頭で受けるようになった。だんだん増えてきたんですよ。怖かったですね」
村井氏は「政策よりも弁明に追われた」と訴える。

宮城県 村井嘉浩 知事
「最後の方は 『そういうことはしてません』と、やってないことを一生懸命説明するのに 時間が取られてしまって、本来考えている政策を訴える暇がなくなってくる」
SNS上の投稿には、こんなものも…

宮城県 村井嘉浩 知事
「私が土葬されてるんですよ。あとメガソーラーパネルの前でムスリムの人と一緒に撮ってる写真、これ合成です明らかに。差別的といいますか、表現の自由を超えていると思う」
村井氏は、悪質なデマや誹謗中傷については、法的措置をとることを検討中だ。
宮城県 村井嘉浩 知事
「私個人の問題ではなく、意図的に私を貶めるためにやった人に対して、ある程度しっかりとしたメッセージを伝えないと、また同じことされると思う。それによって民主主義が破壊されてしまっては駄目です」














