「短期的利益だけで判断してはいけない」“増産”から方針転換?コメ政策に何思う

―――続いて、「コメ政策」について伺います。石破内閣では“増産”に舵を切りましたが、鈴木農水大臣はその“増産”に後ろ向きです。
世界全体を見ると、主要穀物(米・麦・トウモロコシ)の農地は増えています。その中で、どんどん日本の耕地面積・農業者は減っている。その根幹にコメ政策があったわけですから、それは転換しなければいけないでしょう。耕作放棄地が広がっているのは、良いことだと思いません。
したがって、コメの需要拡大・コスト削減に貢献した人には、何らかの補償的なものが必要です。「コメ作りなんてやってられない」と言われないための政策は別途打つ必要があります。短期的な利益だけ見て判断してはいけません。
東京と地方「両方にメリットなければ政策の名に値しない」
―――石破内閣で取り組まれた「地方創生」について、考えを聞かせてください
農業・漁業・林業など、地方の潜在力を最大限に引き出す。一方で、首都直下型地震のリスクを抱える東京を、安全で住みやすい街にする。この2つを両立させるのが国家です。東京から地方への「ばら撒き」ではない。両方にメリットがなければ政策の名に値しません。














