開店当初は1本5円!守り続けるサービス
物価高のこの時代にあり得ない、破格の値段設定ですが・・・

やきとり 元禄 吉岡凌さん
「お客さんに喜んでもらえるように。これが売りなので。10円焼き鳥でお客さんが少しでも来てくれればありがたい」
こう話すのは、店を切り盛りする3代目店主、吉岡凌さんです。

1日に平均300本程度は提供しているという「10円焼き鳥」
75年前、開店当初からのサービスです。

やきとり 元禄 吉岡凌さん
「当時、大牟田が炭鉱で栄えていて、労働者の街だった。初代のおじいちゃんが安い値段でお客さんにいっぱいお酒を飲んでもらえるように始めたと聞きました」

1950年、昭和25年に店を出した吉岡さんの祖父、鑑正さんです。

炭鉱のまち、大牟田で、日夜、採掘作業に明け暮れる炭鉱労働者たちに、少しでも安くお酒を飲んでもらおうと、格安で焼き鳥を提供するこのサービスを始めました。

当時は今よりさらに安い、1本5円!

破格の値段を継続するために、散髪代も節約して自分で自分の髪を切っていたという鑑正さん。
1985年に10円に値上げしたものの、以来、ずっとこの値段を守り続けているのです。
やきとり 元禄 吉岡凌さん
「焼き鳥に関しては赤字です。お客さんの数といかにお客さんがお酒を飲んでくれるかで頑張っています」














