火山地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は、今回の一連の地震は火山性の地震ではなく、「地中の断層や岩盤のずれ」によるものとみています。

■1986年にも同様の地震「いつ終息するか分からず」

(井村隆介准教授)「今回の地震は、火山がないところで起きている。霧島(連山)と、桜島・姶良カルデラとの間に挟まれたところで起こっている地震なので、構造性の地震(地中の断層・岩盤のずれ)だと考える。
1986年に、(今回の震源に近い)霧島市牧園町の少し南あたりで地震が起こったことがあり、その時は最大マグニチュード4.5だったと思うが、内陸直下の地震浅いところでの地震が発生した。内陸直下の地震は頻発することがあり、今回の地震もいつ終わるのかは分からない。
1986年のような震度5の地震が起こってもおかしくないと思う。震源が「浅い」タイプではあるが、それでも少なくとも1キロぐらいの深いところで間違いなく起こっているので、私たちはに知ることができない内陸直下の断層だと思ってもらったほうがいい。

■内陸直下の地震「日本中、どこでも起こり得る」

内陸直下の地震の場合は、その直上が大変揺れるので、震源の真上は震度3になるけれども、周辺は大きな揺れというのはほとんど感じないような状況になっている。霧島だけではなくて、このような地震は日本中どこで起こってもおかしくないということを理解をしておくのが、一番正しいかと思う。地震で落ちてくる、倒れてくる、動いてくるものに対して、対策をしておくことが重要」