クマと人が出あわない「ゾーニング」境はクマにとって“居心地の悪い”場所に

山々に囲まれた長野県・箕輪町。クマに危機感を抱いたのは、2024年のことでした。
クマの目撃が例年の約4倍に急増。住民がクマに襲われる被害も発生しました。
記者
「こちらの自治体では2025年から、ある対策を始めてクマの目撃が大幅に減ったということです」
町が6月に始めたのが、「ゾーニング」という対策。「クマが暮らす場所」「人が暮らす場所」とエリアを分類。その中間地点を「緩衝地域」とします。

具体的には、川沿いの河畔林など山を下りてきたクマの多くが通る「緩衝地域」をどう整備するのでしょう。

箕輪町 みどりの戦略課 井上貴之さん
「真ん中に電気柵が走っている。その電気柵より奥側を緩衝地域。電気柵より手前が排除地域(人が住む場所)というゾーニング」
緩衝地域では、ヤブを切り、クマが身を隠せない、いわば“居心地の悪い”場所に。さらに、人の生活圏との境目には、場所によっては電気柵を設置。まめに草刈りをして実のなる木もできるだけ切ります。
箕輪町 井上さん
「人間の側が積極的に刈払いや活動することによって、クマも人をちょっと警戒する。『人間の線はここまでなんだぞ』とクマに知ってもらう」
住民
「見通しも良くなって、クマさんもちょっと遠慮してるかなっていう。安心です」














