首都高速道路で去年5月、トラックが渋滞の車列に突っ込み3人が死亡した事故で、過失運転致死傷の罪などに問われたトラック運転手の男に対し、東京地裁は先ほど、懲役7年6か月の実刑判決を言い渡しました。

降籏紗京被告(29)は去年5月、首都高速5号池袋線で渋滞の車列にトラックで突っ込み、3人を死亡させ、3人に重軽傷を負わせた過失運転致死傷の罪などに問われていて、初公判で起訴内容を認めています。

東京地裁はきょう(4日)の判決で、降旗被告が事故の数日前から発熱し、意識が朦朧とするほどの体調不良がありながら運転をしたことについて、「安全運転への配慮を高度に求められる立場にありながら、走行する車の危険性を全く顧みておらず、まさに無謀な運転行為だ」と指摘。

「3名の尊い生命が失われるなどした被害結果は甚大である」として、降旗被告に懲役7年6か月の実刑判決を言い渡しました。

裁判長は判決の最後、降旗被告に対して、「通り一遍の謝罪は誰の心にも響きませんでした。生涯を通じて重大さを認識し、自分の問題に向き合い、何が出来るかを考え続けて欲しい」と呼びかけました。

降旗被告は、その言葉を黙って聞いていました。