「身を隠す場所がたくさんありそう」河畔林の整備を求める声も
野生動物管理のエキスパート・森林総合研究所の岡輝樹主任研究員に、クマが出没したスーパーの周辺を見てもらうと…

森林総合研究所 岡輝樹 主任研究員
「一番問題なのは、(クマが)身を隠す場所が非常にたくさんありそうだっていうとこですね」
――例えば、どこが?
「利根川が流れているところです」
上空から見てみると、スーパーの西側には川が流れていて、その両岸に木が生い茂っているのが分かります。
岡 主任研究員
「周りの草の妙な動きは気にしてください。(クマが)隠れている可能性もありますので」
川沿いの林、いわゆる「河畔林」に近づいてみると…

岡 主任研究員
「そうですね、やっぱりこういうところでしょうね。河畔林をつたってやってきて、こういうところをつかって向こうへ進んだ。それで上がってみたらなんか眩しい明かりが見えて」

群馬県のクマ出没マップを確認してみると、確かに、川沿いでの目撃情報が相次いでいます。
岡 主任研究員
「市街地で食料を探すというよりも、食料を探してるときに偶然市街地に出ちゃうだけで」「(クマは)『どうしてこんなとこにいるんだろう』と思ったんでしょうね」
スーパーにクマが現れた後、沼田市は川沿いの一部のエリアを立ち入り禁止に。周辺住民からは、林の整備を求める声もあがっているということです。
岡 主任研究員
「クマが身を隠して移動する場所をできるだけ少なくすることは、ひとつ大事な対策ではあります」
一方で、「生態系の維持」という課題も。
岡 主任研究員
「(川沿いの林は)河川の生態系の重要な構成要素ですので、これがなくなると棲めない生き物たちもたくさん出てきます」
人とクマが出あわないような環境を、どう実現していくのか。
各地で模索が続く中、新たな取り組みを始めた自治体があります。














