「日米共同で一緒に力を合わせ…」 軍事的な重要性も高まる

こうした中国による戦略的な「レアアース外交」は、以前から見られました。

すでに1990年代、中国の最高実力者、鄧小平氏は「中東には石油があり、中国にはレアアースがある。レアアースによって優位性を発揮できる(1992年)」と明言。

2010年に起きた尖閣諸島沖での漁船衝突事件でも、中国は、日本向けレアアースの輸出を事実上停止し、日本に圧力をかけました。さらに中国は、近年、戦略資源として、レアアースの国家ぐるみの管理・統制を強めています。

笹川平和財団 小原凡司 上席フェロー
「2024年には『レアアース管理条例』をつくった。共産党の許可なしに、勝手に売り買いできない。アメリカも、中国がレアアースを外交カードとして使える状況は変えたいと考えているのでは」