福岡市や北九州市では宿泊税が成功?

続いて、日本全国の14自治体で導入されている宿泊税の事例について見ていきます。
【宿泊税導入済みの自治体(俱知安町を除き税額は1人1泊あたり)】
・倶知安町 税額:定率2%
・ニセコ町 100円~2000円
・東京都 100円~200円(1万円未満はなし)
・熱海市 200円
・金沢市 200円~500円(5000円未満はなし)
・高山市 100円~300円
・下呂市 100円~200円
・常滑市 200円
・京都市 200円~1000円
・大阪府 200円~500円(5000円未満はなし)
・福岡県/福岡市/北九州市 200円~500円
・長崎市 100円~500円
また、導入が決定している自治体が28、導入を検討しているのが92の自治体だということです。
![]()
宿泊税の成功例をあげると、福岡市は2023年度は宿泊税による税収が28億円で、これを用いてエスカレーターやエレベーターを地下鉄などの駅に設置しました。観光客はもちろん、地元住民にとっても恩恵があります。
また、北九州市は税収が3.8億円(2023年度)でした。北九州市の夜景は「日本新三大夜景」に認定されていて、これを税収で引き立てることができています。例えば、4か国語の案内板の設置で観光客が実際に増加しているということです。
海外に目を向けると、オランダのアムステルダムやイタリアのベネチアでは、観光客が1か所に集中する現象が起きていて、宿泊税を導入することで、観光客の抑制・分散のための施策を進めているということです。
今後は、「数」より「質」を良くしていく考え方への転換が必要だと専門家は話します。旅行の質、観光地の質も高め、地域の人々の暮らしを守るという意味でも宿泊税は非常に重要な役割を果たすということです。














