サッカー部における「いじり」と指導者の認識

日常的な「いじり」
当時、サッカー部では、容姿などに由来するあだ名をつける、サッカーのプレーの失敗を茶化す、一発芸を求めるなどの「いじり」と呼ばれる行為が日常的にあった。被害生徒も1年生の時に「いじり」を受けていた。

指導者の対応
サッカー部の指導者(監督、コーチなど)は、部員間に「いじり」があることは認識していたが、「いじり」自体は特に問題視していなかった。指導者は「過度のいじり」を認知したときに都度注意・指導をしていたが、「過度」と認識しない日常的な「いじり」については、状況把握や発展防止のための対応をとっていなかった。

「いじり」からいじめへ
「いじり」は、対象となった生徒の感情への配慮に欠けたまま行われており、日常的に繰り返されることで、いじめを行う側が受ける側への配慮を欠く状況を醸成し、今回のいじめの遠因ないし原因となった可能性が否定できない。