アメリカ軍岩国基地(山口県岩国市)周辺でフッ素化合物・PFASを調査している市民団体が28日、基地に隣接する場所で独自の調査をするよう岩国市に申し入れました。

市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」は、去年10月から半年ごとに基地北側の遊水池で採水し、PFASの濃度を調べています。これまで3回の調査では、いずれも国の指針値の1リットルあたり50ナノグラムを上回る値のPFASが検出されています。
PFASはかつてアメリカ軍基地で泡消火剤やエンジン洗浄などに使われていました。このため市民団体は「独自で遊水池を調査してほしい」と岩国市に求めました。また、基地が汚染源と疑われる場合、基地への立ち入り調査が認められるよう日米地位協定の「環境補足協定」の改定を国に求めてほしいと要望しました。
瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク 久米慶典 共同代表
「市民としても非常に不安を感じている。特に土壌や生態系への影響というのは十分考えられることなので、はっきりと調査をしてもらい、汚染のメカニズムを解明してもらうその一歩を踏み出してもらいたい」
市や県が行った調査は基地から離れた場所で採水していて、いずれも国の指針値を下回っていました。
市は独自の調査は考えていないとしましたが、「環境補足協定」については「運用の弊害や課題は認識している」とし「市民生活に影響がないよう取り組みたい」と回答しました。














