日本初の女性総理が誕生し、高市早苗総理を中心とする新内閣がついに動き出した。自民党と日本維新の会による連立政権は、多くの注目政策を掲げているが、それらがどの程度のスピード感で実行されるのか、国民の関心は高まっている。
TBS政治部で高市氏の取材を担当する大室裕哉記者、そして今回与党に加わった「日本維新の会」を取材する青木孝仁記者とともに、高市内閣の閣僚人事の裏側と政策の行方について解説する。特に高市内閣における人事の狙いや、物価高対策などの優先課題に焦点を当てながら、新政権の真の姿に迫る。
「チーム高市」が勢揃い 閣僚人事が示す高市政権の基盤

高市内閣の顔ぶれを見ると、高市総理が信頼を置く議員らが重要ポストに配置されている。特に木原稔官房長官の起用は象徴的だ。高市総理は以前から「官房長官だけは自分で決めたい」と周囲に語っており、木原氏を信頼していることがうかがえる。
高市氏が政調会長だった頃、木原氏が事務局長として支えていた過去もあり、2024年12月の岸田元総理との食事会に木原氏を同席させたことからも、木原氏への信頼が見て取れる。
財務大臣に就任した片山さつき氏も、高市氏との関係が深い人物だ。片山氏は今回の財務大臣就任後の取材で「2021年に高市さんの推薦人をやってからずっと協力関係で、高市さんは『高市内閣になったら財務大臣は片山さつきです』って4回ぐらい言ってるんですよ。だから私はむしろならなかったらどうしようと思っていて」と語っており、高市氏との強い結びつきを示している。
また、小野田紀美経済安全保障担当大臣は、総裁選で高市陣営の「キャプテン」を務め、「高市さんのファンだ」と周囲に話すほどの高市支持者だ。高市総理が重視する「外国人政策」も、小野田氏はこれまで取り組んできたことであり、その担当を任されていることから、期待の大きさが伺える。Xのフォロワー数が70万人を超えるなど、ネットでの影響力も大きい。

注目なのが、新たに総理補佐官に就任した維新の遠藤敬氏だ。「連立合意政策推進担当」として両党の調整役を担うことになる。衆参両院で少数与党のため、国会運営や政策を実現するうえで野党の協力が欠かせない現状で、与野党に太いパイプを持つ遠藤氏の存在は、今後の政権運営でも重要な役割を果たすことになると思われる。














