飛行機雲でわかる今後の天気

飛行機雲はジェットエンジンの排気ガスが上空の冷気で冷やされ、氷の粒となってできる「人工的な巻雲」です。

気象予報士 森 朗氏:
(1)「すぐに消える飛行機雲」…上空の空気が乾燥していることを示し、晴天が続くと予測されます。
(2)「長く残り、太く広がる飛行機雲」…上空の空気に水蒸気が多いことを示し、低気圧や前線が接近しているサインで天気は下り坂です。
(3)「消滅飛行機雲」…飛行機の排気熱や周囲の空気によって、既存の雲の水分が蒸発し、航路に沿って雲が消える現象です。天気回復の目安となっています。

「飛行機雲」は白く航路が残るのに対し、「消滅飛行機雲」は航路の雲が消えていきます。

空の神秘!楽しい雲いろいろ

気象予報士 森 朗氏:
秋の空では他にも神秘的で楽しい現象が見られることがあります。その代表例が「ブロッケン現象」と「パレイドリア現象」です。

「ブロッケン現象」:秋の登山や飛行機の中から見られる神秘的で希有な大気光学現象です。太陽を背にした状態で、目の前の霧や雲の中に自分の影が映り込み、その影の周りに虹色の光の輪が見えます。

左:飛行機から見えたブロッケン現象/右:山に映った人の影に虹色の光の輪が出来ています。

「パレイドリア現象」:雲が動物や食べ物など、何かの形に見える現象のことです。

気象予報士 森 朗氏:
巻積雲や高積雲はいろんな形に見えるので、秋の空を見上げて雲の形を観察してみるのもいいかもしれませんね。

動物などの形に見えた雲。