11月から12月 地球からも観測のチャンス
「3I/ATLAS」は、2025年10月下旬に太陽への最接近(近日点通過)を迎え、火星軌道のすぐ内側を通過する予定です。
地球から2億4,000万km以内に近づくことはなく、地球や他の太陽系の惑星に危険をもたらすことはありません。地球への最接近時にも、太陽を挟んで反対側に位置することになります。その後は私たちから遠ざかっていきますが、宇宙望遠鏡などによる遠隔観測が続けられます。
11月から12月にかけては、地球から見ておとめ座からしし座付近を通過し、観測できるチャンスがありますが、12等級ほどの明るさで、肉眼での観測は難しいとみられます。
観測には大型の望遠鏡が必要になりそうです。
「3I/ATLAS」は、太陽系を通過し、果てしない宇宙空間へと旅を続け、二度と観測されることはないでしょう。
今回の観測を通じて、私たちの太陽系外の天体形成や、宇宙についての理解がさらに深まることが期待されています。