過去最大の赤字が続いている県立病院で、人件費を削減するため、来年度以降の勤務体制や採用の見直しが検討されていることが分かりました。
県立病院では2023年度に過去最大の約65億円の赤字が発生していて、2024年度は約100億円、今年度も少なくとも80億円の赤字になるとされています。膨大な赤字の理由には「診療報酬の体系が物価高騰に合わせて上がらない」ことや「コロナ禍以降の患者の減少」などをあげています。
こうしたなか県病院事業局は、県立病院の経営立て直しを図るため、夜勤体制の見直しや来年度以降の退職者の一部を補充しないことを検討するよう各病院に求めています。

県病院事業局は、人事委員会からの勧告を受け2年連続で県立病院職員の賃上げを行ったほか、医療現場の働き方改革を念頭に採用を増やし人件費が増加したことも赤字の理由にあげていますが、人件費削減に向けた見直しで、職員一人ひとりの負担増なども懸念されています。