当時の記憶が蘇る…

99歳を迎えた静子さんです。当時、聞き取りをした住民の多くが90代となり、再び証言を得ることが難しくなっていますが、この日は当時の記憶が蘇りました。
(津田憲一さん)「昔、山の上に大きな防空壕を掘ったという話を聞いたよ」

(国島静子さん)「(兵隊さんが)『あれ何のために掘っていたか知っていたか』と言うから、『ただ防空壕に入るために掘っていた』と言ったら、(兵隊さんが)笑って『あなたたちが一緒に死ぬための防空壕だよ』と。みんなびっくりして」
集落全体が空襲で焼けたことも鮮明に覚えています。
(国島静子さん)「走って峠から(集落を)見たら、家は灰だらけ。みんなでそこで抱き合って泣いた」
(津田憲一さん)「戦争が始まって大混乱の中で起きたのではなくて、用意周到に計画にされている。ぞっとする」