消費低迷、若者の失業率最悪、不動産不況にトランプ関税の追い打ちと「出口なき迷路」に陥った中国経済。景気回復のカギはあるのか?
22歳・定職就けず「公園暮らし」

中国南部にある広東省・深圳市。
AIなど先端技術の開発拠点として急成長する町で、“中国のシリコンバレー”とも呼ばれている。
その町の、バスターミナル周辺に集まる多くの人たち。その目的はー

人材派遣会社の職員:
「あと1名の枠が残っています。先に申し込んだ人が選ばれます」
周辺には多くの人材派遣会社があり、日雇いでの工場勤務や住み込みでの仕事などを求める人が集まっているのだ。
いま中国では若者の失業が深刻化。16歳から24歳の8月の失業率は「18.9%」に達し、統計方法が変わった2023年12月以降で最悪となった。
22歳の男性、寥(りょう)さんも職を求めに深圳に来たが4か月間定職に就けず、いまは公園やネットカフェで寝泊まりしている。

江西省出身・寥雄輝さん(22):
「日雇いの仕事だと朝4時過ぎには動き出し、7時から夜10時まで働く。1日で手取りは100元(約2000円)くらい」
また、9月に黒竜江省で行われた2026年度の新卒者向けの就職説明会では、約9000件の募集に対して10万人以上が殺到したという。