地下に潜む危険

地下空間は、水が入ってくる経路と避難経路が同じで避難が難しくなったり、外の状況が把握しにくく避難が遅れたりしやすくなります。

さらに、8月の大雨で熊本でも実際にあった被害ですが、地下にある電気設備やポンプ設備が浸水することで、停電や感電が起きたり排水できなくなったり、二次災害が生じます。

地下への浸水対策の現状について、張教授は「対策していない所は多い気がした。ほとんど街の地面とほぼ同じ高さになっているので、街の中が浸水してしまうと、その水は自然と地下に流れていくというところは多い」と話しています。

また地下につながる出入口にステップやスロープなどの高さを設ける必要があるということですが、熊本市中心部では、そういった構造になっていない建物も多く見られました。

個人でできる対策として、止水板や土のうなどがありますが、それをどれくらいの高さにすればいいのか、周りとの相対的な高さが重要になってくるということです。