首里城の地下に構築され旧日本陸軍の拠点となった第32軍司令部壕の発掘調査で、一般向けの現地説明会が開かれました。

沖縄戦で旧陸軍が拠点とした首里城地下の第32軍司令部壕は、多くの住民の犠牲につながる南部撤退の決定が下された場所で、中枢部は撤退時に爆破され、地下に埋もれています。


13日に開かれた一般向けの現地説明会では、スタッフが20人あまりの参加者に向け中枢部に近い第1坑口周辺の遺構について説明しました。

▼スタッフ「おそらくこの穴から、無線通信のためのアンテナを通していたのかもしれません」


県埋蔵文化財センターによりますと、今年度の調査では、第1坑口につながる通路の一部が見つかったほか鉄筋コンクリート製とみられる建物内部に電線を固定する器具などが確認されたということです。

▼参加者「きれいに通路の壁とか残っているのは不思議でしたね。80年以上前に作られたものとはちょっと思えないような」

▼第32軍司令官の孫・牛島貞満さん「歴史の真実を掘り起こすように調査がされていって、もっともっと多くの方がこういう機会を得ることはとても大事だなと」

発掘調査は9月下旬ごろまで続けられます。