冬に流行するインフルエンザに異変がー
なぜ例年より早くインフルエンザが流行しているのでしょうか。
早くもインフル猛威 学級閉鎖相次ぐ
インフルエンザが流行しています。
9月10日、長野県はインフルエンザの流行期に入ったと発表しましたが、これは例年より2か月早いといいます。
今週に入り、愛知県や三重県などでは早くも学級閉鎖となる学校もあり、9月10日時点で全国小・中学校で42のクラスに上っています。
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長によると、
インフルエンザは学校などで子どもに広がった後に、「子どもの家族」➡「会社」など全体的に広がっていくので注意が必要です。
恵俊彰:
ここ何年か、インフルエンザは通年いつ起きてもおかしくない感染症ですよね。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
そうなんですけど、こんなに学級閉鎖が相次ぐのはちょっと予想外ではありました。
なぜ今年は広がりが早い?

例年、インフルエンザは12月頃から増え始め、1月・2月頃にピークを迎えます。
なぜ今年は広がりが早いのでしょうか?伊藤院長に聞きました。
【理由1】
8月の移動(旅行など)で海外からインフルエンザが持ち込まれた上で、新型コロナや百日咳など様々な感染症が流行
⇒インフルの検査までしないケースが多く、知らない間に流行
【理由2】
異常な猛暑による夏バテで抵抗力が落ちており、さらにエアコンが効いた部屋で長時間過ごし換気も不足
⇒ウイルスは25℃以下で感染力を長時間維持するので、感染しやすい環境が整ってしまっている
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
百日咳が今年非常に多かった中に、最初に熱がでて咳もひどくてというと、迷うケースがあって診断が遅れてしまう。百日咳やコロナの方に目が行って、検査がインフルエンザまで行き着かないというケースもあると思います。
数日の経過の中で、1回は強い倦怠感や発熱などの症状が出ているにも関わらずそのタイミングを逃してしまうと、診断が遅れてその間に集団の中で広がってしまうということが実際起こっていると思います。
恵俊彰:
インフルエンザに関しては特効薬があるじゃないですか。薬は足りていますか?
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
インフルエンザの抗ウイルス薬が不足していることは、今のところないです。ただ、錠剤の咳どめが不足しがちですね。
コメンテーター 小林よしひさ:
薬の不足なども聞いてしまうと、やはりかからないことが大事になってくると思うので、手洗いうがいを子どもにも徹底させたいと思います。