次の総裁に求められる“3つの要素”とは
井上キャスター:
参院選で公約に掲げた「2万円給付」は、いまだ実現していません。誰が総裁になったら政策が前に進むのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんは、次の総裁に求められる要素として、次の3つがあるとしています。
(1)野党と連携できる
(2)自民党内をまとめられる
(3)公明党と協力できる
3つの要素について、それぞれの候補を星さんに評価してもらいました。

(1)野党との連携
高市:?(未知数)
小泉:〇 (維新と距離が近い)
林:〇 (野党と政策協議などを行ってきた経験あり)
小林:△ (野党との交渉経験が不足)
茂木:〇 (維新などと距離が近い)
(2)党内の結束
高市:△ (保守派と言われている)
小泉:? (菅氏との距離が近いことから麻生氏との距離感が未知数)
林:△
小林:?
茂木:△
(3)公明党との連立維持
高市:△
小泉:〇
林:〇
小林:△
茂木:△

経済アナリスト 馬渕磨理子さん:
経済目線から考えると、小泉氏、林氏が王道のラインになると思います。
今は少数与党なので、“野党と政策協調できるかどうか”がカギを握るので、野党とのパイプがある方が強いです。日本維新の会の遠藤敬国対委員長の存在もあるため、特に日本維新の会との距離の近さを考えると、やはり小泉氏や林氏あたりが王道の路線になると考えます。
井上キャスター:
星さんが挙げた3つの要素にはありませんが、小泉氏は重要閣僚を歴任した経験がないというところから「大丈夫なのか」とも言われています。
TBS報道局 政治部 中島哲平 官邸キャップ:
“野党との連携”というところでいうと、個人としてパイプがあるという意味では、林官房長官や、幹事長を経験している茂木幹事長などが挙げられると思います。
そういった観点では、高市氏は野党との交渉を多く行ってきたわけではありません。ただ政治は1人でやるわけではないので、総裁になったときに、側近となる幹事長や野党とのパイプ役を誰に任せるのか、というようにチームでやっていくことを考えれば、見え方も少し変わってくるところはあると思います。
出水麻衣キャスター:
野党と連携できたとしても、党内の結束をまとめられなければ、再び今回のようなことにもなりかねないですよね。

中島哲平 官邸キャップ:
そうですね。ただ党内の結束といっても、自民党内で衆目一致する候補というのがいるわけではありません。おそらく誰が総裁になっても、党内運営はかなり難しいところは出てくるとは思います。
井上キャスター:
石破氏に期待した中で、結局は党内の結束ができないと何も事が進まないことを見てきました。
先ほどの星さんによる各候補の評価を見てみると「党内の結束」の項目で「〇」がついてる方はいません。中島記者から見て、強いて〇に近い人を挙げるとするとどなたになりますか。
中島哲平 官邸キャップ:
「この人」と言うことは難しいのですが、林官房長官は割と敵味方が少なく、林官房長官を悪く言う人は少ないです。そのため、“バランス”は取れていると思います。ただ、力強さや発信力を見たときに、「この人を全力で支えよう」という人が出てくるかは、また別の問題となります。