原因は海面水温の高さ?
この理由の一つが日本付近の海面水温の高さです。台風は27℃以上で発生・発達しやすいと言われています。

きょう午後3時時点の海面水温の温度は、日本海側では東北北部辺りまで、太平洋側でも関東から東北の境目辺りまでは27℃となっていて、台風が発生する可能性がある海のあたたかさになっています。
これまでは、日本近海の温度はもっと低かったのですが、ことしに関しては台風発生のおそれがあるような海面水温が日本近海まで広がっているんです。
先月発生した12号も日本の近くで発生しました。12号の進路図を見てみると、熱帯低気圧のまま日本の南の海上をずっと北上してきました。これは上空に冷たい空気を持った低気圧があったので台風にはならず、九州の西あたりに来てその低気圧から離れると、海面水温が高かったためいっきに台風に発達したということです。

上陸時の中心気圧を見ると、998ヘクトパスカルと、あまり発達した台風とは言えないような勢力でしたが、この台風でも雨と風は強くなりました。
この12号が上陸した先月21日、鹿児島県では傘が差しにくくなるほどの風が吹き、強い雨も降りました。この日、いちき串木野市付近で1時間雨量が約120ミリという猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が出ました。
また枕崎市では24時間で降った雨が最大229ミリと、平年の8月1か月間に降る雨量を超えるなど各地で大雨に。
台風が南の離れたところで発生して、海の上を通ってくるとそれだけ水蒸気を補給しやすいんですが、日本の近くで発生して、あまり水蒸気を補給しないまま上陸しても、かなりの雨が降るおそれがあるということです。