■高校野球女子選抜 0-8 イチロー選抜 KOBE CHIBEN(31日、バンテリンドーム ナゴヤ)
今年で5回目となる「KOBE CHIBEN」VS「高校野球女子選抜」のエキシビションマッチがバンテリンドームで行われ、「KOBE CHIBEN」が8対0で勝利し2021年から5連勝を飾った。先発のイチロー(51)は9回(111球)を投げ切り、毎回の14奪三振で5年連続の完投。わずか1安打で完封勝利を飾った。打撃では4打数1安打(1四球)。2年連続出場の松井秀喜(51)は3回に先制3ランを放つなど5打点、初出場の松井稼頭央(49)もタイムリーをマークし勝利に貢献した。
今年はイチローの出身地・名古屋で開催されたエキシビションマッチ。そのイチローは“1番・ピッチャー”で先発、去年、ホームランを放った松井秀喜は“4番・センター”、初出場の松井稼頭央は“2番・ショート”、元メジャーの“W松井”がセンターラインに入った。松坂大輔は“3番・レフト”となった。
立ち上がり、イチローは先頭打者にいきなり初球で死球を与えてしまったイチローだが、以降3回まで4奪三振のノーヒット。
高校野球女子選抜は先発の阿部さくら(神戸弘陵学園)は2回無失点。3回から2人目、関本陽菜(開志学園)がマウンドへ。2死一塁で3番の松坂がセンター前ヒットを放つと、2死一・二塁のチャンスで4番・松井を迎えた。第1打席は空振り三振だった松井は、内角へのストレートを完璧に捉えると、ライトスタンドへ2年連続となる豪快弾を放った。1998年のNPBオールスターゲームで自身最長となる“160m弾”を放った球場で先制の3ランをマーク。イチローも松坂も笑顔で松井秀喜をホームに迎え入れた。
松井秀喜は「芯で打てた。相手の投手の投球を見ていたら、ストレートがシュート回転していたのでイメージ通り打てた」と真剣に相手投手の攻略をしていた。
5回のイチローは、先頭の5番・三浦を134キロのストレートで空振り三振を奪い、前の回から3者連続三振。2死から7番・釋迦堂愛琴(履正社)には左中間へ運ばれたが、ホームランを放った松井秀喜がレフトを制し、ランニングキャッチ。6回は内野ゴロ2つで2死を奪うと、1番・代打の中山千夏(高知中央)を132キロで空振り三振、毎回となる8つ目の三振でノーヒットを継続した。
7回は2者連続の三振で2桁の10奪三振をマーク。だが、続く途中出場の毛利瑠花(岐阜第一)にセンターへ初ヒットを許した。8回も3者凡退で好投を続けた。打線も7回と8回に追加点を挙げ、イチローは9回のマウンドへ。衰えを知らず9回を見事投げ切り、完投勝利を飾った。