数日間にわたる大雨

梅雨が明け、猛暑の中の復旧・復興工事が賢明に進められていたなか、8/6から8/7、8/10から8/12にかけて、能登では大雨が降り続きました。

断続的に雨が降り続いたことで、町野町を流れる牛尾川、鈴屋川、町野川、寺地川の水位が上がり、大雨・洪水警報が数日にわたって発令されるなか、能登半島地震・奥能登豪雨による大規模崩落により、海岸隆起部分に仮設道路がつくられた国道249号の千枚田~大川浜工区および、奥能登豪雨で大規模な土砂崩れが発生した町野町若桑地区の旧水道局付近が通行止めとなり、町野町とお隣の南志見地区は、再び半孤立状態に陥りました。

雨が夜通し降り続けたことから、私自身も、昼夜問わず雨の様子や川の水位、災害の危険性や通行止めの情報などを発信し続けました。

特に川の水位は、奥能登豪雨以来となる氾濫危険水域に達するなど、予断を許さない状況が続いていました。

夜間に氾濫危険水域に達した町野川明治橋付近 国土交通省川の防災情報ページより

8/12に雨がようやく止み、川の水位が下がり始めたあとも、土砂崩れや、土砂災害の危険性が高まっていることから、通行止めが続きました。

それでも、地元の刀祢建設さんや、たくさんの復旧工事のみなさまのご尽力のおかげで、土砂崩れ後の啓開も進み、8/12の夕方には、町野町の全域で通行止めが解除され、無事に通行出来るようになりました。

能登半島地震・奥能登豪雨によって二度の大規模崩落を起こした町野町真久~北円山地区の法面は、これまでの工事のお陰で今回は崩れずにすみました。本当にたくさんの方のご尽力のお陰で、大きな被害が出なかったことを有り難く思っています。

今回通行止めとなった、町野町若桑地区の旧水道局(桶戸バス停)付近も、法面の工事が行われることとなり、次の雨や9月からの出水期に備えての対策が進められています。

MRO北陸放送では、被災地の声を集め続ける藤本さんが見つめる被災地の現状をNEWS DIGで、毎月掲載します。

藤本透
シナリオライター。アプリゲーム『ノラネコと恋の錬金術』メインシナリオライター。『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2』のシナリオ執筆に携わるほか、様々なジャンルでの執筆を手がける。石川県輪島市町野町出身で、石川県を舞台に描かれたアニメ「花咲くいろは」の小説版を執筆。2024年1月1日の能登半島地震発生以降、SNSを通じてふるさとの情報を日々きめ細かく発信している。