後悔を乗り越え 災害の教訓を伝える決意
その後しばらくは、そっとしておいてほしい気持ちだったと話す平野さん。ことしは、家族にとって大きな励みもありました。

6月、広島土砂災害の被災地を天皇皇后両陛下が訪問されました。平野さんと夫の学さんは豪雨災害伝承館で両陛下と面会。「前を向いて歩いてきたことを認めていただけた」とふり返ります。
11年の時を経て、防災のイベントを始めることも両陛下に伝えたそうです。

平野朋美さん
「このような場に選んでもらい恥じる生き方はできない。台本を書いておけばよかったと思ったがお会いして知ってもらうことに意味がある。経験を私たちの家だけにしてはいけない」
息子2人の追悼ではなく、災害について誰もが学べる場所にしてほしい。
平野さんの強い思いで、山本地区で初めて開かれた「いのちをつなぐ集い」です。

山本学区 社会福祉協議会 小堀昭男 会長
「忘れない・防災意識を高める起点になる日。ずっと継続していきたい」
避難生活に欠かせない非常食や段ボールベットを体験できるブースが設けられました。
当時の遥大くんや都翔ちゃんと同じ年ごろの子どもたちも楽しく学びました。