「なんで僕だけ…」病気と向き合う小学生

「1型糖尿病」は血糖値を下げるホルモン「インスリン」が自分で作れなくなる病気です。

肥満や運動不足といった生活習慣が主な要因とされる「2型糖尿病」とは異なり、免疫の異常などが原因と考えられていて、低年齢で発症する例が多くみられます。

現在のところ、根本的に治す方法は見つかっていません。

キャンプを企画している大澤謙三医師は――

大沢内科クリニック 大澤謙三医師
「インスリンが切れてしまったら、早い人はもう半日とか1日で昏睡状態になります。そのままインスリンを補充しないと数日で死んでしまう。インスリンを1日たりとも切らしてはいけない。切らしてらしてしまったら、すぐ命の危険が生ずるというので、自分の脇に深い穴が開いていて、インスリンが切れたらそこに落ちてしまうというような不安というか、恐怖みたいなのをずっと抱えないといけない」

天音くんが1型糖尿病と診断されたのは小学1年生のとき。学校の尿検査で異常が見つかったのがきっかけでした。

母 姉崎直子さん
「痩せ始めたのと、やたらすごい水飲むのと、トイレの回数も多かった。ちょっとおかしいねというのはあったが…」

天音くんはすぐに検査入院となり、医師から1型糖尿病と告げられました。

天音くん
「びっくりした。どうして、僕だけと思った」

母 直子さん
「小さい子供が病気になるっていうのがすごくショックで。入院の最後の方にこの子が注射が嫌だと。子供の前で泣いちゃ駄目と思っていたが、もう泣いてしまって私も。でも子供は逞しくて。なんか私の気持ちを汲んでくれたのか、わからないが、そこから『僕頑張る』って」

突然の宣告で生活が一変した姉崎さん親子にとって、年に1度のサマーキャンプが大きな支えとなっています。

天音くん「楽しみ」
舟本キャスター「同じ1型糖尿病のお友達をお話した?」
天音くん「2回目の時」
母 直子さん「仲良くなった子がいて、その子のおかげで自分で注射打てるようになった。先輩ママさんとかにいうと大丈夫だと安心してとか言って下さるので、親としては心強くて。来るたびに元気がもらえるところなので」