戦うはずのない飛行機が無謀な作戦に 23歳の“英雄”の最期
そして、龍三さんにも運命の日が訪れます。
1945年4月7日。
それは、あの「戦艦・大和」が敵の集中砲火を浴びて沈没した日。大和は乗組員たちの死を前提にした特攻作戦に出たのです。

記録によるとこの大和を掩護するため、龍三さんが乗った零式水偵は飛び立ちました。
スピードの遅い零式水偵で敵の攻撃が集中する戦艦大和の特攻を掩護するという、あまりにも無謀な作戦でした。
零式水偵は、鹿児島湾上空でアメリカ軍の戦闘機の攻撃を受け不時着、龍三さんは戦死しました。まだ23歳でした。
あのとき、英雄として凱旋した龍三さん。
飛行機で島を去るときの様子が、語り継がれています。
梶原五昭さん
「島の上を通るときに翼をゆすって行ったという。さよならの合図だったんだなと」
小関さん
「五昭さんに見てほしい映像があって。龍三さんが乗ってらっしゃった零式水偵かもしれない」
小関さんは、五昭さんに、鹿児島湾に沈む零式水偵の映像を見てもらいました。
そして、思いを尋ねると…

梶原五昭さん
「すごいよな、本当に…なんか帰ってきて欲しいな。静かに置いておくのもいいか」
(2025年8月14日放送 戦後80年特別番組『なぜ君は戦争に?綾瀬はるか×news23』)