7月30日、カムチャツカ半島近くで発生した巨大地震。関西でも和歌山県の串本町や白浜町、それに大阪市の天保山などで津波が観測され、各地の交通機関や観光施設に影響が出ました。
今回の地震・津波はどのようなメカニズムで起きたのか?南海トラフ地震への影響はあるのか?また、いざという時にどう行動すべきか?京都大学防災研究所・西村卓也教授と関西大学・高橋智幸教授に話を聞きました。
カムチャツカ半島で起きた地震 3000km離れた日本にも影響及ぼす
地震はさまざまなタイプに分けられていて、7月30日発生したロシアのカムチャツカ半島で起きた地震は『海溝型地震』と呼ばれます。カムチャツカ半島の陸側のプレートの下に太平洋プレートが沈み込んでいて、陸側のプレートが巻き込まれる形で、ひずんでいて、そのひずみが弾けたことで地震が起きました。弾けたことで海面が盛り上がってしまい津波が発生したという状況です。今回の地震は東日本大震災と同じタイプの地震です。
日本に及んだ影響を見ていきます。震度を見てみると、北海道は道東で最大震度2を観測しましたが、それより影響が大きかったのが「津波」です。
午前8時25分頃にカムチャツカ半島付近で発生したマグニチュード8.8の巨大地震。マグニチュードは地震の規模を示すもので、東日本大震災はマグニチュード9.0だったため、それよりは小さいですが巨大地震に分類される大きな地震でした。
最初に日本列島には津波注意報が発表されましたが、午前9時40分には1段階レベルが上がった「津波警報」に変わりました。
警報というのは『直ちに避難してください』『遠いところよりも高いところに今すぐ逃げてください』というレベルで、その警報は9時間ほど継続しました。
その後、午後6時30分に茨城~和歌山に発表されていた警報は注意報に切り替わり、地震発生から1日経過した31日午前10時45分に近畿地方などで解除されました。