宇宙開発の第一線で活躍も、退路を断って帰郷へ

小松さんは現在、ニュージーランドで宇宙事業に携わっている。土佐高校を卒業してからの彼の歩みは、輝かしいほどだ。
アメリカのユタ大学で物理学学士号を取得し、大阪大学大学院宇宙地球科専攻で博士号を取得。その後は、三菱電機、ispase、海外の宇宙企業で宇宙機通信システム設計開発に従事し、これまでに通信衛星や火星探査機など、10年間で25機を超える宇宙機を開発してきた。
子どもの頃から「宇宙飛行士」になるのが夢だったという小松さん。こうして宇宙開発に携わってきたことについては、やりがいと同時に、感謝と責任を感じているという。
そんな、宇宙開発の第一線で活躍してきた小松さんが、今の仕事を辞め「スペースポート」実現のために高知に帰ってくるというのだ。退路を断った大きな決断に、小松さんの思いの強さが伺える。
▼小松聖児さん
「『スペースポート構想』を加速させるには『今しかない』と思いました。私たちの想定以上に多くの方から賛同が得られ、みなさんから″熱”を頂いています。大きな決断ではありますが、信頼できる古谷とともに、必ず実現できると確信しています」
小松さんは、2025年秋には古谷さんと合流し、「構想」は「実現」に向けて加速化していく。
そんな2人が会社を立ち上げ参入しようとしている「宇宙産業」の市場は今、世界的に拡大し続けていて、国内にもその波が押し寄せている。その波に上手く乗れる可能性・潜在能力を、高知が秘めているという。