引退へ向けて「20年間の自分をあますことなく表現したい」

引退は10月。その前に国民スポーツ大会が滋賀で行われます。

西村光生選手:
「 ホントに最後の大会になるので、特別な大会ですね。全てを出しきりたい。
いままでの20年間の自分をあますことなく表現したい。大会になります」

西村選手の最後の挑戦が始まりました。ゴールに背を向けて進むローイング。
その戦略とは?

西村光生選手:
「(レースで)前に出ると優位な状況になる。周りの状況が見られるので。
出るのはすごく大事なことでもありますね。あとは自分がよくやるのは、中間でミドルスパートをかける。ちょっとテンポをあげて、スピードアップするという所ですかね。相手がキツイ所で、突き放す。または追いつくってところ」

その他にも今年は新たなテーマも。

アイリスオーヤマ 阿部肇コーチ:
「キャッチっていう水をつかむタイミングを今年テーマにしていて、
これまでは強すぎる。 すこし衝撃を生むような。もちろん国内では制度が高いんですけど、もっともっと精度を高めるために、柔らかさ、より、無駄がない動き、っていうので、キャッチの精度を高めるっていうので取り組んできて成果がでています。 スピードが出ています」

7月に、宮城県登米市の「アイエス総合ボートランド」で、国民スポーツ大会の予選が行われました。勝利をつかめば、10月の国民スポーツ大会への出場権が得られます。

青年男子 シングルスカル 1,000mがスタート。
決勝は青森、岩手、宮城、福島の選手 4人の争いになりました。
レース中盤は、西村選手と19歳以下の日本代表経験を持つ福島の渡邉ルーク選手の争い。

西村選手は500m付近からミドルスパートをかけて、
渡邉選手を一気につきはなします。ベテランならではの正確なストロークでラストスパート。

見事、優勝!

西村光生選手:
「いや~楽しかったですね。緊張感とみんな焦げる幸せな空間っていうのが
本当に楽しい時間でした」

ディレクター:
「アイリスの方々の応援、聞こえましたでしょうか?」

西村光生選手:
「後半にかけてスパートの所で、声が聞こえてきて力が出ました」

最後まで全力で漕ぎ抜く。最後の挑戦。運命のラストスパート。

西村光生選手:
「滋賀の国民スポーツ大会が最後の大会になるので悔いの無いように楽しくローイングを漕ぎきれるようにこれからやっていければいいなと思っています」